カカオ豆はどこで栽培されている?
「カカオの生産国」と聞くと、どこを思い浮かべるでしょうか。チョコレートの商品名としても知られているガーナを思い浮かべる方が多いと思います。実際には、ガーナの他にも様々な地域でカカオ豆が生産されています。
カカオの生産量と生産国(単位:千t)
参照:総務省統計局「世界の統計2024」(https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/2024al.pdf#page=82)
このデータを見ると、コートジボワールの生産量が他国と比べ圧倒的です。世界全体での生産量は5580千トンなので、コートジボワールだけで約4割の生産量を占めています。
また、生産国を見てみると、東南アジア・中南米・アフリカで生産が活発であることが分かります。カカオ豆は、年間を通して温暖で、降水量が多く湿度が高い地域でよく育ちます。これに当てはまるのが南北の緯度20℃前後の地域です。熱帯気候の分布と重なっています。赤道を中心にしたこの地域のことを「カカオベルト」と呼びます。
このように世界中で栽培されているカカオ豆ですが、近年は気候変動などにより、大きく生産量を落としています。そのため価格が高騰し、チョコレートの販売会社も商品の値上げを余儀なくされるなど、世界規模で「カカオショック」が広がっています。