チョコレートの健康効果

ポリフェノールの健康効果

チョコレートは「カカオマス」と「砂糖」が主な成分であり、カカオマスの非脂質成分にはポリフェノール、食物繊維、ミネラルなどが含まれています。

特に、ポリフェノールはカカオマスの中の非脂質の主要な成分であり、他の植物に含まれるポリフェノールの量と比較して圧倒的に多く、非常に多様な生理作用を有していると言われます。

カカオポリフェノールの機能として、第一に抗酸化作用が認められています。その為、フランス人が動物性脂肪をたくさん摂り、肉の消費量が多いにも関わらず心疾患による死亡率が低いのは、赤ワインに含まれるポリフェノールの効能のおかげであるという説もあります。

そして、植物性ポリフェノールには加齢に伴うさまざまな病態、生活習慣病といわれる慢性疾患の進行や発がん作用に抑制効果があると発表されています。

また、カカオ・ポリフェノールには口腔内衛生改善効果があると言われています。

スクロールは虫歯になりやすいと考えるのは当然ですが、チョコレートに含まれるスクロールにはう蝕を防ぐ作用、歯周病予防効果のあることが分かっています。

緑茶、ワインなどポリフェノールが含まれた食べ物はいろいろありますが、自然食品から摂取することは難しいです。その為、ポリフェノールを多く含むカカオ豆からできたチョコレートは気軽に利用しやすく、適量を摂取すれば健康維持に最適な食べ物といえます。

ココアバターの健康効果

チョコレートのおいしさの1つの要因であるココアバターであることは言うまでもないですが、脂質があるがゆえにカロリーが高く肥満になりやすいと考えられています。
しかし、ココア脂質はステアリン酸が多いために腸管吸収が悪く、脂質のなかでは実質カロリーが低い可能性があるとされています。

ココアの健康効果

カカオマスからココアバターを取り除いた部分からできているココアは、胃十二指腸潰瘍再発因子で胃癌のリスクファクターとして認められているヘリコバクター・ピロリ菌の増殖を抑制します。そして、脳症、腎不全などを引き起こす157:H7腸管出血性大腸菌に対する殺菌効果があり、さらには病原性大腸菌、赤痢菌、サルモネラ菌、コレラ菌、腸炎ビブリオに対しても殺菌効果が認められています。

チョコレートに含まれるミネラル

チョコレートには重要な働きをするミネラルが多く含まれています。比較的に多いミネラルとして、銅、マグネシウム、カリウム、カルシウム、鉄があげられます。鉄と銅は貧血を防ぎ、体内に酸素を運ぶ役割を担っている。銅はコラーゲンの形成と心臓の正常な働きにも関与しています。マグネシウムは生体内の代謝にかかわる酵素の活性を支持する働きを持ち、特に心臓を守る大切な働きをしています。

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